
「相続した実家の解体、いざ始めようとしても何から手をつければいいのだろう」
そんなお悩みはありませんか?
解体工事には、役所への届出やライフラインの停止など、普段なじみのない手続きが山積みです。
もし手続きを忘れてしまうと、10万円以下の過料を科されたり、本来もらえるはずの補助金を逃したりして、数十万円単位で損をしてしまうリスクもあります。
この記事では、解体工事の契約前から完了後の登記まで、必要なすべての手続きを時系列でわかりやすく解説します。
千葉県船橋市周辺で実績豊富な解体業者「バディクル」のノウハウをもとに、ご自身でやるべきこととプロに任せることを明確にしました。
本記事を読めば、いつ何をすべきかがクリアになり、不安なくスムーズに解体を進められるようになります。
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家を解体する時の手続き・流れ一覧

家の解体に必要な手続きは多岐にわたりますが、大きく「工事前」と「工事後」の2つの時期に分けて考えると整理しやすくなります。
まずは全体の流れをつかんでおきましょう。具体的な手続きのスケジュールは以下の通りです。
【工事前】
| 1.解体業者の選定・見積もり・契約 2.補助金・助成金の確認と申請 3.ライフライン(水道以外)の停止・撤去 4.建設リサイクル法に基づく届出 5.アスベスト(石綿)の事前調査 6.近隣住民への挨拶・説明 7.不用品(家具・家電)の処分 |
【工事後】
| 1.建物滅失登記の申請 2.家屋滅失届(未登記建物の場合) 3,水道の停止 |
工事前の準備期間にやるべきことが集中しています。
特に補助金の申請やライフラインの手配は時間がかかることがあるため、早めの行動が大切です。
また、工事後の「建物滅失登記」には法的な期限があるため、忘れないように注意が必要です。
それぞれの詳しい内容について、次の章から解説していきます。
【解体工事前】に行う手続きと準備

解体工事をスムーズに進めるためには、事前の準備が欠かせません。ここでは、工事が始まる前に行うべき手続きについて、順番に解説します。
1.解体業者の選定と見積もり・契約
最初に行うべき、そして最も重要なのが解体業者の選定です。
手続きを滞りなく進められるかどうかは、信頼できる業者を選べるかどうかにかかっています。
なぜなら、多くの手続きは業者が代行してくれたり、適切なアドバイスをくれたりするからです。
逆に、無許可で営業しているような悪質な業者を選んでしまうと、廃材の不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
また、近隣への配慮が足りずにクレームが発生したり、必要な申請書類に不備があったりすることも考えられます。
業者を選ぶ際は、以下のポイントを必ず確認してください。
| ・「建設業許可」または「解体工事業登録」があるか ・産業廃棄物を適切に処理するための「マニフェスト((産業廃棄物管理票)」の発行を約束してくれるか ・役所への申請や近隣への挨拶など、サポート体制が整っているか |
契約前にこれらを確認し、安心して任せられる業者を見つけることが、トラブルを防ぐ第一歩です。
解体業者を失敗なく選ぶポイントについては、別記事「【千葉県船橋市】解体工事業者を選ぶポイントは?9つ紹介」に詳しく説明していますので、あわせてお読みください。
2.補助金・助成金の確認と申請
解体工事には多額の費用がかかりますが、自治体の補助金制度を利用することで負担を減らせる場合があります。
必ず工事の契約や着工の前に申請してください。多くの自治体では、工事が始まってからの事後申請は認められていません。
たとえば、千葉県船橋市では以下のような制度が実施されていることがあります。
| 制度名の例 | 概要 | 助成額 | 注意点 |
| 木造住宅除却助成 | 耐震性の低い古い木造住宅の解体費用の一部を補助 | 除却工事費の23%(上限20万円 | 昭和56年以前の建物などが対象 |
| ブロック塀等撤去助成 | 倒壊の危険があるブロック塀の撤去費用を補助 | 撤去費用の2/3(上限30万円) ※通学路・緊急輸送通路に面し全部撤去の場合 | 高さや道路に面しているか等の条件あり |
※どちらの制度も工事契約前の事前相談・交付申請が必要です。
※自治体や年度によって制度の内容や有無が異なるため、必ず最新情報を確認してください。
参考:
木造住宅除却助成事業<令和7年度分の交付申請の受付は終了しました>|船橋市公式ホームページ
危険なコンクリートブロック塀等の撤去について費用の一部を助成します|船橋市公式ホームページ
こうした制度は、対象となるエリアや建物の条件が決まっており、予算の上限に達すると年度の途中でも受付が終了してしまうことがあります。
そのため、解体を検討し始めたらすぐに、解体業者に相談するか、市役所の担当課へ問い合わせてみてください。
3.ライフライン(水道以外)の停止・撤去
理想は解体工事が始まる1ヶ月~2週間程度前までに、下記の契約を停止し、必要に応じて配線やメーターの撤去工事を済ませておく必要があります。
| ・電気 ・ガス ・インターネット ・電話線(固定電話の場合) ・セキュリティサービス(契約している場合) ・浄化槽(ある場合) |
電気やガスがつながったままだと、解体作業中に感電事故やガス漏れ事故を引き起こす危険があるためです。
各会社への連絡時には、単なる「利用停止」ではなく「建物を解体するため、配線やメーターの撤去が必要」であることを明確に伝えてください。
撤去工事には立ち会いが必要な場合もあるため、余裕を持ったスケジュール調整が必要です。
ただし、水道だけは例外です。
解体工事中は、粉塵が舞うのを防ぐために水を撒きながら作業を行います。そのため、水道の契約は工事期間中も残しておくのが一般的です。
水道をいつ止めるかについては、必ず解体業者と相談して決めるようにしてください。
4.建設リサイクル法に基づく届出
延床面積が80平方メートル(約25坪)以上の建物を解体する場合、「建設リサイクル法」という法律に基づき、工事着手の7日前までに都道府県知事などへ届出を行う義務があります。
これは、解体で出た木材やコンクリートなどの資材を資源として再利用することを促進するための決まりです。
法律上、この届出を行う義務があるのは施主(工事の発注者)自身です。
しかし、実際の申請手続きは専門的な知識が必要になるため、解体業者が委任状を受け取って代行作成し、提出するケースも多くあります。
施主としてやるべきことは、業者が作成した届出書類の内容を確認し、委任状に署名・捺印することです。
もし業者がこの手続きについて説明してくれない場合は、法令を遵守していない可能性があるため注意が必要です。
参考:建設リサイクル法対象建設工事の事前届出について/千葉県
5.アスベスト(石綿)の事前調査
解体工事を行う際は、建物にアスベストが使われているかどうかを必ず事前に調査する必要があります。
これは規模や築年数に関係なく、すべての解体工事に適用される義務です。
また、工事規模が一定以上の場合、所轄官庁へ電子報告する義務があります。2022年4月の法改正によってルールが厳格化されました。
アスベストは健康被害を引き起こす恐れがあるため、もし使用されていることがわかれば、特別な手順で慎重に除去しなければなりません。
調査は、多くの場合、解体工事の元請業者が有資格者を手配して調査を行います。
調査費用の扱いは事業者によって異なるため、見積もり段階で費用に含まれているか必ず確認しましょう。
もしアスベストが見つかった場合は、除去作業・廃棄処理が必要となり、追加で費用や工期が発生します。
アスベストの有無は解体費用や工事期間に大きく影響するため、できるだけ早い段階で調査することが重要です。
6.近隣住民への挨拶・説明
法的な義務ではありませんが、工事開始の1週間から10日前くらいまでに近隣の方々へ挨拶をしておくことは、トラブルを避けるために非常に重要です。
解体工事はどうしても大きな音や振動が出ますし、埃が舞うこともあります。
何も知らされずにいきなり工事が始まると、誰でも不安や不満を感じるものです。
挨拶回りを行う際は、以下のポイントを押さえておくとスムーズです。
| 誰と行くか・・・ 施主と解体業者の担当者が一緒に行くのが理想 どこまで行くか・・・ 基本は「向こう三軒両隣」と「裏の家」。工事車両のルート沿いも推奨 何を持っていくか・・・ 工事日程が書かれた案内状 |
事前に「いつからいつまで工事をするのか」「どの程度の騒音が出るのか」を誠意を持って伝えておくだけで、近隣の方の心証は大きく変わります。
もし不在の場合は、案内状と粗品をポストに入れておくとよいでしょう。
7.不用品(家具・家電)の処分
家の中に残っている家具や家電、衣類などの「残置物」は、解体工事が始まるまでにできるだけ自分で処分することをおすすめします。
なぜなら、こうした残置物は、一般家庭の場合は多くが自治体の「一般廃棄物」として扱われ、市の粗大ごみ回収やクリーンセンターへの持ち込みなどで比較的安価に処分できる可能性があるからです。
一方で、解体業者にすべて処分を依頼する場合、残置物の量や種類、そして処理に必要な許可によっては手続きが複雑になり、結果として処分費用が高額になることもあります。
まだ使えるものはリサイクルショップに売ったり、不用品回収業者を利用したりするのも一つの方法です。
ただし、木製のタンスなどは解体作業と一緒に処分したほうが安い場合もあるため、どこまで自分で片付けるべきか、事前に業者と相談して決めると無駄がありません。
【解体工事後】に行う手続き

無事に解体工事が終わって更地になった後にも、忘れてはいけない大切な手続きが残っています。
特に登記の手続きには期限があるため、速やかに対応しましょう。
1.建物滅失登記の申請
解体工事が完了したら、建物がなくなった日から1ヶ月以内に法務局へ「建物滅失登記」を申請しなければなりません(不動産登記法第57条)。
これは不動産登記法で定められた義務であり、もし申請を怠ると10万円以下の過料に処される可能性があります。
この手続きを行う方法は大きく分けて2つあります。
| 方法 | 費用の目安 | 特徴 |
| 土地家屋調査士へ依頼 | 4〜5万円程度 | 手間がなく確実。忙しい人や手続きが不安な人向け。 |
| 自分で申請する | 1,000円程度(実費) | 費用を抑えられる。平日に法務局へ行く時間がある人向け。 |
申請にあたっては、一般的に次のような書類が必要になります。
| ・滅失登記申請書・建物取毀(取壊)証明書(解体業者発行) ・取壊業者の印鑑証明書 ・取壊業者の代表者事項証明書(資格証明書) ・申請人の本人確認書類 ・固定資産評価証明書 など |
必要書類の細かな内容は、管轄の法務局や建物の状況によって変わる場合があります。
解体工事が終わったあとに慌てないよう、あらかじめ法務局や依頼予定の土地家屋調査士に確認しておくと安心です。
また、建物取毀証明書や業者の印鑑証明書などは解体工事完了後でないと発行してもらえないため、工事完了時に忘れず受け取ることが大切です。
2.家屋滅失届の提出(未登記建物の場合)
解体した建物が、法務局に登記されていない「未登記」の建物だった場合は、建物滅失登記ができません。
その代わりに、建物の所在する市区町村の税務課(資産税課など)へ「家屋滅失届」を提出する必要があります。
登記されているかどうかわからない場合は、毎年届く固定資産税の納税通知書を確認してください。
家屋番号の欄に記載がなければ、未登記の可能性が高いです。
この届け出を出さないと、役所が建物がなくなったことを把握できず、翌年以降も固定資産税が課税され続けてしまう恐れがあります。
役所へ連絡して所定の用紙を取り寄せ、忘れずに提出してください。
参考:建物を取り壊しました。なにか届出が必要ですか?|船橋市公式ホームページ
3.水道の停止
解体工事がすべて終わり、敷地がきれいに整地されたことを確認したら、最後に水道の停止(閉栓)手続きを行います。
工事中は粉塵を防ぐ散水のために水道契約を残していましたが、工事完了後は不要になるためです。
水道局のお客様センターへ連絡して「解体工事が完了したので利用を停止したい」と伝えてください。
また、今後その土地を使う予定がなく、水道メーター自体を撤去してほしい場合は、その旨もあわせて依頼しましょう。
相続した家を解体する際の注意点

相続した実家を解体する場合、通常の手続きに加えて、権利関係や税金面で注意すべきポイントがあります。後になって困らないよう、事前に確認しておきましょう。
名義人が亡くなっている場合の確認事項
建物の名義人が亡くなっている場合でも、解体工事自体は可能ですが、建物滅失登記の申請人は「相続人の代表者」となります。
すでに亡くなっている名義人の名前で申請することはできません。
この場合、申請書には通常の書類に加えて、名義人が亡くなったことがわかる戸籍謄本や、申請人が相続人であることを証明する書類が必要になります。
相続人が複数いる場合は、誰が代表して手続きを行うのか、事前に親族間で話し合っておくことが大切です。
また、土地・建物に抵当権などの権利関係が残っている場合、そのまま勝手に解体するのではなく、まず抵当権の抹消または金融機関等債権者の了承を取る必要があります。
登記簿謄本を確認し、権利関係をクリアにしてから工事に着手しましょう。
解体後の土地にかかる固定資産税の変動
「家を壊すと税金が上がる」という話を聞いたことがあるかもしれません。
これは事実で、家を解体して更地にすると、翌年から土地の固定資産税が最大で6倍、都市計画税は最大で3倍になる可能性があります。
住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」という減税措置が適用されていますが、更地にするとこの特例が外れてしまうためです。
固定資産税は、毎年1月1日時点の土地の状態で判断されます。
| 12月31日までに解体完了: 翌年1月1日は「更地」 → 税金が上がる 1月2日以降に解体完了: 1月1日は「住宅あり」 → 税金はそのまま |
このように、もし年末に解体を検討しているなら、解体完了時期を年明け(1月2日以降)に調整することで、その年の税金上昇を避けられる場合があります。
すぐに土地を売却する予定がない場合は、解体のタイミングを慎重に検討することをおすすめします。
家を解体する時の手続きに関するよくある質問
Q. 解体工事の前に「お祓い」はしたほうがいいですか?
A. 法律上の義務はありませんが、精神的な区切りや安全祈願の意味でお祓いや供養を行う人は一定数います。
解体清祓や仏壇・神棚の魂抜きなどを行うことで、これまで住んだ家への感謝や、工事の安全を気持ちのうえで祈願できます。
特に、仏壇・神棚・井戸など、土地や家にゆかりのあるものがある場合に検討する人が多いようです。
ただし、信仰や価値観には個人差があり、お祓いや供養をせずに解体する人もたくさんいます。
したがって、「希望と価値観に応じて判断する」ことが重要でしょう。
Q. 解体工事中に近隣からクレームが来たらどうすればいいですか?
A. まずは契約した解体業者に連絡し、速やかに対処を依頼するのが基本です。
解体工事では騒音・振動・粉塵などで近隣に迷惑がかかることがあり、トラブルの火種となりやすいため、近隣対応に慣れた信頼できる業者を事前に選ぶことが非常に重要です。
ただし、もし業者の対応が不十分だったり、被害が大きかったりする場合は、施主にも責任や対応義務が及ぶことがあります。
その場合は、自治体の相談窓口や法律相談なども視野に入れたほうが安全です。
近隣からのクレーム予防のためにも、事前の挨拶回り・工事中の細やかな配慮などが欠かせません。
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家の解体手続きは多岐にわたりますが、ポイントを押さえれば決して難しくありません。最後に重要な要点を振り返りましょう。
| ・信頼できる解体業者を選び、行政手続き、補助金の確認、ライフラインの停止など時期に応じて対応しましょう。 ・解体後は、1ヶ月以内に「建物滅失登記」を提出しましょう。忘れると過料の対象になります。 ・税金面も気を配りましょう。解体のタイミングによって、翌年以降の固定資産税に差が出る場合があります。 |
相続した家や長く住んだ家の解体は、単なる作業ではなく、大切だった家の一区切りとしての意味を持つ場合もあります。
だからこそ、信頼できる相談先と一緒に、ひとつずつ確実に進めることが安心につながります。
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